toimichi’s diary

思考の整理、のち、趣味

キンキーブーツは是非みて欲しい。

中学からの友達に誘われてブロードウェイミュージカル「キンキーブーツ」の映画を見てきた。(舞台ショーを映画としてみてきた)

 

見る前は(内容を理解していなかったので)、ゲイの人がブーツで踊る話なんだろな、程度にしか考えていなかったのだが、見終わった後の爽快感と自己受容感の高まりが大きく感動した。ミュージカル好きではなくても3000払ってみる価値は大いにあったと感じたので、是非みてもらいたい。特に現状何かモヤモヤを抱えている方に。

 

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 あらすじ

簡単なあらすじだけを載せるとこんな感じだ。

あらすじ以降は私の感想を載せるために詳細を記載してしまうかもしれないのでネタバレを防ぎたい方はご覧にならない方が良いかもしれない。

 

元々稼業の靴屋を継ぐ気がなかったチャーリーとドラァグクイーンのローラがロンドンの一角で出会う。一方チャーリーのお父さんが亡くなってしまい、チャーリーは工場のみんなのために仕方なく靴屋を継ぐ。靴が売れなくて廃業しかかっていた状況をなんとかすべく靴のニッチな市場として「男性(ドラァグクイーン)が履いても壊れない丈夫なブーツ」を作ろうと決心し、靴工場を救う。

 

ミュージカルなので当たり前だが、ストーリーは会話と歌とダンスを経て進む。90年代を感じるような曲もあればアップテンポ、スローで寂しげな曲もあり、全く飽きることがなかった。

その中でも特に響いたのが、チャーリーの人生の進め方の葛藤を歌ったものや、ドラァグクイーンとして生きるローラの自己受容感を高めてくれるような歌だ。

 

チャーリーの人生の進め方の歌 Take What You Got

チャーリーは代々の稼業として靴屋工場があったのだが、継ぐ意思はなかったようで、地元を離れ、靴屋以外の仕事に就こうとしていた。

親には稼業を継げと言われるが、恋人がロンドンに引越したいというので特に何をやりたいというわけでもないが、恋人の意見を尊重し(靴屋から逃れられるし)引越に応じる。

結局お父さんが亡くなってしまったので、社長にならざるを得ない状況になったのだが、チャーリーは自分の生き方を定めるのに迷う。

 

稼業として何かがあるわけではない私は正直稼業があるチャーリーの状況が羨ましくもあったが、本人にとっては重荷であったわけである。ただ、自分の意思を尊重した決断ではない生き方を進めてしまったせいで、どのように生きるかを決めかねていたチャーリーの葛藤の歌、そして人生に完全に満足ではなくても今ある状況を受容することも大事だよというチャーリーの友人の歌Take What You Gotはすごく心に刺さった。

 

基本的に現状というものは、運や外的要因も多々あるかもしれないが、基本的に自分の決断の延長線上で引き起こされたものである。と思っている。

ただ、その決断は常に自分の心底の欲望から下されたものではないとも思う。

チャーリーの場合は恋人がロンドンに住みたいというからロンドンに引っ越し、親が亡くなって仕方なく工場を継いだ。

そこにはNOという選択肢もあったはずだが、恋人や工場で働くみんなのことを思って、(もしくはNOという選択をとった際に進む道が見えていなくて)YESの道に進むしかなかった。

劇の中ではチャーリーは工場を救うためにブーツを作ろうと真剣になり、最終的には苦難を乗り越え、最終的には成功することができる。

 

私はどうだろうか。

今何かに真剣になれているだろうか。

答えはNOである。特に、今の仕事がやりたいことと離れているんじゃないかというのは薄々感じていたが、やりたいことがわからなくても興味があることではないんだなというのを自分の心を通じて再確認した。じゃあ仕事として何をやりたいか、というのは別の記事にするとして

趣味でいいから社会人サークルでもいいので劇団に参加してみたいという欲望は発掘した。

昔高校生の時にクラスで劇を行ってとても楽しかったのを思い出した。

 

自己受容感を高めてくれるRaise You Up/Just Be

この歌は今のままのありのままの自分を受け入れて、好きになっていいんだよ。自分に自信を持って誇りをもとう。そして立ち上がれたなら、新しいことを学んだり、愛を表現したり、次のステップに進んでいこう!

という大変前向きな歌である。

自分自身仕事や体型に悩んでいたので、一旦今の状況を受け入れよう。という気にさせてくれた。

文章だけ見てもただの綺麗事のように感じられてしまうかもしれないが、

何か現状にモヤモヤを抱えているが、動けていないような状態の人にはこういう元気づけがあるだけで何か悪いものをリセット気がする。

 

こういう芸術的なものは触れるだけで感性が磨かれて、あぁ私って一応ちゃんと人間なんだなと再認識させてくれる。

ITはできる人に任せて私も何か人に刺激を与えられるような。もしくは安らぎを与えられるような、芸術的な感性を磨きたい。