toimichi’s diary

思考の整理、のち、趣味

失敗を恐れないために失敗した経験を思い出す。

今私は働き方について悩んでいる。何かの拍子に大富豪と結婚することになれば、お金の悩みからは解放されるであろうが、そんなものに神頼みしてばかりもいられない。

最も、地震が起きて会社ごと無くなってほしい、最悪自分ごと巻き込まれてもいいから地震を起こしてください等と考えていた頃(数ヶ月前)の頼みよりよっぽど平和的依頼である。

 

さて、今回は頭に浮かぶ色んな挑戦の可能性を否定してしまう自分に

失敗は必ずしも悪いものとは限らないのだ、と奮い立たせるために、騙され(かけ)た経験談について書いてみよう。

 

騙され(かけ)たはなし

私が中学生の頃の経験である。某出版社が募集しているイラストコンクールに何気なく書いたイラストを募集したところ、お声がかかったのだ。

「入賞には一歩及ばなかったが審査員の間で高く評価された、あなたには才能があるので是非その才能を伸ばすお手伝いをさせて欲しい」そう言われて

とある会議室に親と共に呼び出された。

会議室内では某出版社のイラスト部門の担当者がたくさんの資料を用意して待っており、

応募した本人である私を褒め称え、誰でも描けるような平凡なイラストを隅から隅まで褒めちぎってくれた。そんなに褒められるポイントがあるならなぜ入賞しなかったのかと思ったぐらいだ。

その後、今後イラストレーターとしてデビューできる可能性が大いにあるため、是非通信教育を受けてみないかと迫られた。結局、父親に相談すると言ってその場では契約せずに帰ることはできたのだが、後々母が調べたところ一種の勧誘詐欺のようなものであったことがわかった。

その時はまず褒められて嬉々としていた自分が急に恥ずかしくなったし、母親にも申し訳なく感じたし、その会議室に向かった時間やお金全てが無駄になったと思い怒りすら覚えた。またもう二度と某出版社の本なんて買うものかとも思った。

実際にお金を搾り取られはしなかったので、大きな失敗ではないかもしれないが、当時の心境では応募したところからが失敗の始まりだった。

 

ただ、後になって考えるとこの経験は一種の失敗でありそれと同時にそれ以降の成功体験(失敗回避)に繋がったのではないかと考える。

 

応募し、会議室に呼び出されたのに応じなければこのような経験はできなかったわけで、

もしあの歳で応募して母と一緒にいかなければまんまと高額な通信教育を受けてしまっていたかもしれない。

 

親同伴不要の歳で、ある程度お金を使える状況、例えば大学生になってから同じシチュエーションに立たされた場合、

もしかしたら私はその場で高額な通信教育を受ける契約をしてしまったかもしれない。同じイラストの勧誘に限らず、ジムや他の習い事、美容サロン系でも同じことが言える。

 

それが防げたのはおそらくあの時あのタイミングで騙されかけたからだろう。

またあの経験のおかげで、話のネタにもなるのだ。

 

今回私は失敗=騙された経験としているが、それによってその後の人生の防御力も攻撃力も少しアップするのだから儲けもんということである。

 

つまり、これから選ぶ選択肢はもしかしたら失敗の選択肢となってしまうこともあるけれども

経験値として必ずその後の人生にプラスの作用をしてくれるはず。